【どあほう日記】 しがつ はれ
今日、ひるねをしていたら、かーさんに突然起こされて、「これを持っていって桜木君と食べなさい」とでかい弁当箱を持たされた。
どあほうに電話したら、「花見しようぜ!」といわれた。
とりあえずはうちに来いと言われたので、あいつんちに行った。
チャイムを押しても出て来ないから、ドアを叩いたら、しらねーおんなが眠そうにでてきた。
ちょびっとおどろいた。
「だれ」
「あなたこそ誰よ」
「こいびと」
「・・・・恋人なんかいないわよ!」
これがもしかしたらねーちゃんがよく言ってる浮気ってやつなのかとびっくりした。
あんにゃろー、どあほうのくせに。
「こいびとはいる」
「いないって言ってるじゃない」
「あんただれ」
「あんたこそ誰なのよ!」
「るかわかえで」
「あたしは名前なんか言わないわよ」
こいつは、おれに、宣戦布告をしているのだなとおもった。
負けてられねー。
だけどおれは、自分より弱いやつと殴りあいはしたくねー。
どうやって勝ってやろうか考えていたら
「ルカワ?」
どあほうの声がした。
となりのうちからどあほうがでてきた。
なんでそんなとこから出てくるんだ。
「テメー、なんでそんなとこにいるんだ」
「おま・・・おまえこそいったい何をやってんだ」
「桜木君の知り合いなの?」
「あ、はぁ・・まぁ。」
むっ。
はぁ、まぁ、ってなんだ。
「だれ」
「おとなりさんだ。」
「なんでテメーの家にいる」
「・・・ばかやろー。お前、おれんちはこっちだ」
オレは、部屋をまちがえていたらしい。
「恋人っていってきかないのよね。あたしには恋人いないって言ってるのに」
おんながニヤニヤしながら言っている。
誰がテメーの恋人だっつった。
どあほうが真っ赤な顔をして、「すんません」と小さく謝った。
「テメーは別に悪くねーぞ」
そういったら赤い顔のまま、ぎろっと睨んで、それから腕を引っ張られて部屋に連れていかれた。
「また遊びにきてね、るかわくん」
「いかねー」
どあほーはとなりの家のやつもやっぱりどあほーだとおもった。
おしまい。